泡沫アフィブログby牛乳うまい

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旅日記〜イタリア旅行編〜⑥羽田空港

 いつまでたっても現地につかない旅日記もいよいよ旅立ちの日を迎えました。

それより一週間前から大きな懸念が発生していました。それは史上類をみない規模の台風。

そう、私の出発日は2019年10月11日金曜日の深夜12時05分。正確にいえば10月12日であるが、一応11日出発ということになっている。

その日は一週間前にかなり大きな勢力の台風が沖縄の南の海上に発生してゆっくりと沖縄を通って北上していた。

 一週間前から毎日朝昼晩、仕事中もときどき天気予報と台風の進路予想を確認して、カタール航空の超使いづらいホームページを確認していた。

カタール航空は沈黙していた。飛ぶとも飛ばないとも言わない。ただ、同じ飛行機に乗る人たちには動きがあった。

 それは予約可能な座席の位置でわかった。

 2週間前、飛行機で彼と隣になれなかったらどうしようかと思っていろいろ調べていたが、どうやらカタール航空は事前に座席を指定できることがわかった。

やり方を調べていざ指定しようとすると、だいたいの席が埋まっていて行きの飛行機で並び席を選ぶことはできなくなっていた。

車椅子席とやらを選べば並び席にできるが、車椅子の人が乗りたいと言ったら強制排除されそうな名称だと思ったので避けたかった。

この時は仕方なく前後で近くになれるところを予約しておいたのだ。

 しかし、4日前になって台風の週末東京直撃が確定したころに座席表を確認すると結構空きが出ていたのだ。

実際には台風のせいかはわからないがこれは僥倖である。

 私は嬉々として窓側3列、廊下側2席を予約した。トイレに行きやすいように廊下側を指定した。

羽田⇄ドーハの他にも、ドーハ⇄ヴェネツィア、ローマ⇄ドーハ、ドーハ⇄羽田を予約した。

ドーハ⇄イタリアは飛行機が小さいからか2列席があったのでそこを予約した。

ドーハから帰りの飛行機は行きよりも空席が多い。行きは廊下側を試したので帰りは窓側2列を予約して外が見えるようにした。

 そういう動きから、同じ飛行機に乗る乗客にも動揺が広がっていることはわかった。

出発の前日から当日にかけて、続々と日本航空ANAのホームページでは欠航情報や台風による被害への注意喚起が載せられていた。

しかし、カタール航空Twitterも台風については沈黙していた。安くてもこういうときに不安になるのはちょっといただけないな、と思う。

さすがカタール航空。日本の台風とそれに動揺する日本国民には興味がないようだ。

 私たち夫婦はこの旅行にかなり金をかけているので、大事をとって予めキャンセルすることなど考えなかった。

当日は羽田に行くのみ。

 私は当日は午後半休をとって準備に勤しんだ。帰りにスーパーに寄ってお茶を買い込んだ。

イタリアに持ち込む麦茶・緑茶と、イタリアから帰ってきた夜もしくは翌朝に飲むための炭酸水とお茶である。

帰国後用のお茶は海外旅行強い勢の同僚のアドバイスによるもので、実際役に立った。

病院で薬をもらったついでにいったので、スーパーは巣鴨西友にいったが、台風への備えの買い出しをする人でごった返していて、売り場はわりと空になっていた。

かなり重い荷物を背負って必死で家に帰り、最後の荷物を詰めた。

そして、イタリアで着るためにクリーニングに染み抜きに出していたニットを受け取って、シミが落ちていないことに落胆しながらも詰めた。

すっかり準備万端になったころに夫が定時帰宅し、シャワーを浴びたあと急かして急かして出発した。

 品川で乗り換えして着いた羽田空港国際線第一ターミナルは広かった。

そのうえすごい人出だった。羽田にしては普通の人出だったのかもしれないが、台風が接近して次々と飛行機の欠航が決まっている状態だったから、もっと人がいないものだと思っていた。

この人出は私を安心させた。

 既にカタール航空のチェックインカウンターには長蛇の列ができていた。

チェックインの受付はまだ開始されていなかったので、とりあえず腹ごしらえをしようとなんかジャパン感が出ている一帯へ向かった。

和食が立ち並ぶ一角につるとんたんがあって、列もそこそこだったので並んだ。

うどんなら回転も早かろうと思ったのだ。

 列に並んで周りを見回すとお土産物を売っている洒落た店があった。

荷物を夫に任せてそれらを見て回ることにした。

私にはここにきてまだ買いたいものが残っていた。

サンクスカードである。

 日本的なカードに感謝の言葉と枕銭を置いておくとウケがよいと聞いたことがあるので、ちょうど良いカードを探していたのだ。

はたしてそれはあった。羽田空港のITOYAに和風の模様が印刷された縦横3〜4cmぐらいの正方形のカードとミニ封筒が売られていたのだ。

それを買おうか迷ってうろちょろしていると、同じようにうろちょろしていた外国人になんとなく声をかけられた。

彼はサンプル品のパラパラ漫画が印刷されたメモ帳をめくって見せてくれた。

適当に好意的な受け答えをしたら満足したのか別の商品を見始めた。

 また絡まれたら時間のロスだな、と思ってレジに並んだ。私の前では外国人女性が大量の商品を購入してすべてにタックスフリーの手続きをしていたので、かなり時間がかかっていた。

多分私が後ろに並んでいた時間だけで5分は経っていた。

それでも終わらなかったので、レジを一旦停止して、先に私の会計をしてもらえた。

 急いでつるとんたんに戻ると夫はまだ列に並んでいた。私が遅くなったことを気にする風でもない。

その後少し待っていたら中に通され、やたら大きい器でやたら太いうどんを食べて、チェックインの受付が始まるころに店を出た。

 チェックインの待機列は長く、多くの時間が失われた。ファーストクラスとビジネスクラスは、チェックイン人数に比してカウンターの数が多い。

というか、カウンターの数自体はエコノミーのほうが多かったが、いかんせん乗り込む人数が違う。

列はあんまり進まず、かなり時間が流れた。その間、このチェックインカウンターおよびこれからの旅で使う、飛行機のチケットのバウチャーを確認した。

そしたら、バウチャーがなかった。

 夫の分はあった。もともとは夫が事前に印刷して私に渡しておいてくれたのだが、私はしまったつもりでどっかにやってしまったようだ。

いくら探してもなくて青くなる私。急遽ネットで調べると、どのページをみても「かならず印刷しておいてください」「印刷したほうが無難です」「日本では通過できても入国先で求められることがあります」とか印刷することが絶対不可避のように書かれていた。

これには焦った。今すぐ印刷するしかない。幸いまだ列は4分の3以上残っており、まだまだ時間がかかりそうだった。

 「羽田空港 印刷」で調べると、来る途中にあったセブンの複合機ネットプリントができるらしい。

セブンのネットプリントのアプリをダウンロードし、メールで届いていた飛行機のバウチャーPDFをアップロードしてセブンに急ぐ。

複合機を操作して番号を打ち込み、無事に印刷。急いでチェックインの列に戻ると列は少しも進んでいなかった。

 超ドキドキしたがこれで一安心だった。

 またしばらく待つ。かなり待つ。会話はそんなにない。互いにKindle漫画を読んだり、ネットサーフィンをして過ごした。

ついにチェックインの時間がきて、パスポートとバウチャーをみせる。

「席は〇〇列の〇席と○席をご用意させていただきます」

なんてやりとりをしてチケットが発券される。

 荷物の計量では重量規定内に収まった。

最後に「リチウムイオンバッテリーなどは入っていませんね」なんて言われて真っ青。

「入ってますっっ」

と言ってバッテリーを出すまではスムーズに行った。しかし、なぜかスーツケースが閉まらない。

あとからこのスーツケースの閉め方のコツがわかったからよかったが、この時は全然閉め方がわからなかった。

カウンターの前で案内してくれている方も

「このぐらいの量なら全然閉まるはずなんですが」

といいつつぎゅうぎゅう押してくれた。しまったかと思ったら閉まっていないこと数回ののち、どうやら上の片方の辺にある縦鍵のところに衣類が引っかかっていたから閉まらなかったことがわかった。

原因を取り除いて荷物を格納してもらったころには多分5分は経っていた。

途中から脇に避けてうんとこしょっとやっていたが、衆人環視が恥ずかしかった。

荷物が引き取られたら風のようにその場を去ったがしばらく発熱したかのように暑かった。

 すぐに手荷物検査のゲートに行った。手荷物検査のところでは持ち込めないもの一覧がえらくわかりやすく表示されていた。

その中にペットボトルをみつけてしまった!と思った。

実はちょっと前にセブンで水分補給用のお茶を買っていたのだ。

できるだけ飲み切ろうと頑張っていたら高校生の集団が先に入っていって出遅れた。

手荷物検査後に買えば持ち込めたのだから、買うタイミングを明かにミスったし、なんなら飛行機の中でもかなり水が出されるから水なんて買う必要はなかったのだ。

 そんなこんなで手荷物検査は無事に通過した。

手荷物検査場では全長1mはありそうなスイカペンギンの大きなぬいぐるみを持ち込んでいる人がいた。

あれはきっとファーストクラスの人間なのだと羨ましく思った。

 さて、初めて入った手荷物検査の先。あそこはなんというのだろうか。

たくさんのブランド品が並び、高額の商品が並ぶショッピングモール。

ここらへんのものってそんなに売れるんだろうか。

一番衝撃だったのは、人生でもっとも豪華に陳列されたたばこのカートンである。

そんなに売れるのだろうか。

でも、この時は22時を超えていたと思う。この時間になるとチラホラと閉まっている店もあってそこまで楽しくはない。

 すぐに搭乗ゲート近くの椅子が並んでいるところまで行って電源付きの椅子を確保してのんびりすることになった。

窓の外では激しい雨が飛行機を打ち付けていた。

どうやら出発が30分遅延している。もはやここまできたら飛ぶほかない。

近くの自販機で水を買って飲む。そして時間がきた。

 最初に呼ばれるのはファーストクラス、次にビジネスクラス。それから席に近い順に順番に番号が呼ばれる。

私たちは結構あとのほうに呼ばれ、搭乗口でもう一度パスポートとチケットを提示して飛行機に乗り込んだ。