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【映画レビュー】IT~それが見えたら終わり【DVDコレクション2】

  ホラー映画の金字塔「IT~それが見えたら終わり」他には「IT 2017」とか言いますでしょうか。昨年公開されたとき、最初は観る気はなかったけれども同僚が「すっごく怖かった!!」と言っているのをきき、観てみたくなりました。その結果、とても怖くて面白かったです。映画館で観たホラー映画の中で一番怖かったです。ちなみに、過去に映画館で観たホラー映画は「仄暗い水の底から」「親指探し」「呪怨2」です。

 のっけから不穏なピアノ曲が流れて不気味な印象。激しい雨の日に真っ暗な地下室に行く少年。怖すぎです。自分が子どものころはトイレに行くのも怖かったし、なんてことはない奥座敷に行くのすら怖かった。

 全体的に怖い雰囲気が流れていますが、時折思春期の少年少女の青春よろしく明るくて楽しい雰囲気になります。そこがすごくいい。すごく懐かしい感じがするうえに、なんとなく憧れを覚える。20世紀少年の子ども編を読んでいるような気分になる。まあ、アメリカンな度を超えたいじめがかなりやばいんですけど、それに立ち向かう友情もまた良い。さすがにホラーなので怖いところは怖いのですが、友情が気持ちよく、最後はすっきり良い気分で終わることができる貴重なホラーです。

オススメ度は☆☆☆☆☆☆☆

 めっちゃ怖いので、怖がりの人は観ないでね!

 続きは来年といわれているので、今から楽しみです。

 

【あらすじ・感想ネタバレあり】

 10月大雨の日、主人公ビリーは弟のジョージーに画用紙で船を作ってやった。紙の船を水に浮かべて遊ぶにはワックスで防水する必要があるので、ジョージーに地下室にあるワックスをとってくるように言う。ビリーは風邪をひいているのでベッドを出られない。怖がりながらも地下室へ行ったジョージーは無事にワックスを持ってきて、ビリーに仕上げをしてもらう。その時ビリーは「船は女性名詞だから、『彼女』」と教える。

 その間、二人の母親はグランドピアノでかなり不穏なピアノ曲を弾いている。

 一軒家を持っていて地下室・ガレージがあって部屋が何部屋もあって、さらには家にグランドピアノがある! ビリーの家って多少の金持ちなんじゃね? 少なくともこれから出てくるお友だちグループの中ではピカイチ。

 先に言っておくと、今回映画の舞台となった町「デリー」は裸足で逃げ出したくなるくらいに呪われている町。そんな町に長年住んでる大人は、あんまり明示されてはいないが結構病んでるし洗脳されてる。ゆえに母ちゃんはわざわざ雨の日にすっげー雰囲気のある不安になるようなピアノ曲を弾いたりしちゃう。あとこれから出てくるヤバイ代表のベバリー父ちゃん、バワーズ父ちゃん、エディママは子ども番組風の薄気味悪いピエロチャンネルをいつも見ている。

 さて、船を手に入れたジョージーは真っ黄色なカッパを着て大雨の中遊びに出かける。最初は走る船で楽しんでいたが、道で柵にぶつかって転んだ隙に船が排水溝へ吸い込まれた!

「やばい!ビリーに殺されちゃう」

と心配するジョージーくんはかなりかわいい。そこで最悪の怪物に出遭う。自称「踊るピエロ『ペニー・ワイズ』」である。ペニーワイズは排水溝のなかで、ジョージーがなくした船を持っていた。怪しむジョージーの心を読むと、もともとは黄色かった目をビリーと同じ青にしてジョージーの警戒心を解き、口八丁でジョージーを懐柔する。そして、船をとろうとしたジョージーを排水溝に引きずり込んだ。

 後に残ったのは大量の血痕だけだった。

 ちなみに、その様子を偶然みちゃった(ジョージーが引きずり込まれる時は目を離していた)近所の人は、大量の血痕をみて家に入った。ちゃんとあのおばちゃんは通報したん? 呪われたデリーの住民なので通報しなかった可能性もあると思うんだけど。

 時は流れて翌年7月。夏休み前の最終日。学校では女の子が行方不明になっていた。家庭科室でいなくなったらしい。学校の外に母親が毎日立って娘が出てくるのを待っている。ついでに警察も張っている。

 吃音症のビリーと、お調子者で口が回るデカメガネのリッチー、潔癖症で毎日たくさんの薬を飲んでいるエディ、ユダヤ教のラビの子どもで繊細なスタンリーは学校で「ルーザーズクラブ」と自嘲する仲良しグループである。彼らはヘンリー・バワーズを中心とする不良グループに目をつけられていじめられていた。彼らは夏休み中どこで遊ぶか話し合っていた。いろいろ意見が出るなかで、行方不明の弟を探すために「荒れ地」に行きたいというビリーの希望が通った。ジョージーが行方不明になって半年以上経った今でもビリーは弟の死を受け入れられずに探しまわっていた。

 余談だが、初見では不良の一人パトリック・ホックステッターがスタンリーからとって「良いフリスビーだな!」といって投げたやつがなんだかわからなかったけど、どうやらユダヤ教のラビ一家は頭になにかつけてるらしい。初めて知った。

 その頃、女子トイレでは個室で喫煙するベバリーが上から汚物を投げられるという壮絶ないじめを受けていた。超怖い。やられるほうが悪臭に耐えかねるのはもちろんのこと、やるほうもかなりつらい。きっと実行させられているいじめ少女は、いじめ集団のなかでもかなり低い位置というかパシリにされている可能性がある。そんなべバリーはいじめになれているのか、汚物が投げられるのを察知して、リュックを傘がわりにして頭からかぶるのを防いだ。結構機転がいく。なんでいじめられているのかは知らぬ。ベバリーが美人だからか、親がなにか関係しているのか。

 そのあと、後者の出入口で自作の貯水塔模型を持ってもたついているニューキッド(転入生)ことベンにベバリーが声をかける。その時ベバリーがもっているリュックはすっかり乾いている。一瞬で乾くとかすごいね。ニューキッドと呼ばれるうえに、ヘンリー・バワーズにも目をつけられているベンには友だちがいない。そんなベンに優しく声をかけてくれたベバリーに、ベンは恋をした。

 翌日、町はずれに住んでいて畜産業を家業とする「よそ者」一家・黒人のマイクは、注文された食肉を配達している途中、トラウマど真ん中な幻覚をみる。それは以前、町に住んでいた時に起きた火災で亡くした両親の助けを求める悲鳴と無数の黒こげの腕が扉から這い出しそうとしている幻影だった。そしてその幻影がペニーワイズにかわり、今にも襲われます!!って瞬間に颯爽とアメリカ人らしく登場したのがヘンリーバワーズ。オープンカーに仲間と乗ってマイクに「この町を出ていけ!」といって走り去ります。ちなみに、運転してるのは友だちAで、ヘンリーはいつも助手席です。

 そのころ、ベンは図書館で自由研究としてデリーの町の歴史を調べていました。おせっかいおばあさん司書が「夏休みなのに友だちと遊ばないの?子どもは外で遊ぶものなのに」とかなり余計なことを言ってくれちゃっています。昔はこんなもんでしたね。

 そして、デリーの事件をしるした本をめくっていると、昔、子どもたちがイースターの時期に鉄工所でエッグハントをしていたら、鉄工所が爆発してかなりの子どもが死んだという事件の記事を目にします。痛ましい犠牲者の写真が載っている頁をめくると、やばいことにいくらめくっても同じ写真が載っています。しかも、だんだん拡大していく。焦ってペラペラめくり続けるベンを後ろからにやにやしながらみるおばさんが映っています。薄気味悪い。おそらくこいつはペニーワイズ。最終的に、爆発でふっとんだ子どもの首が気に挟まっている写真をみてしまったベンはやっと本を閉じました。

 すると、後ろでなにやら音楽が鳴っています。振り向くと、真っ赤な風船が横移動しています。不審に思って追いかけて地下室に行くと、さっき見た写真に写っていた犠牲者に酷似した、全身黒こげで頭がない人「エッグマン」が追いかけてくる恐怖体験をします。このエッグマンは途中でペニーワイズにかわりますが、すんでのとこで司書のおばさんが地下室にやってきてベンは何を逃れました。慌てて図書館を出るベン。

 一難去ってまた一難。図書館を出たところで、図書館の外で待っていたヘンリーに捕まります。ヘンリーはよっぽど暇だったようです。図書館の外でずっとベンを待っていたのですから。辛くない? ベンがかなり勤勉だったら、かなりの時間待たされることになったけど大丈夫?

 その後、「キスの橋」と呼ばれる場所まで連れてこられたベンは、そこで不良グループにいたぶられます。途中、大人が乗った車が通りかかりますが、不自然に減速してその様子をみるだけで助けてくれることはありませんでした。そして、その車の社内に赤い風船が浮かびます。そう。これはペニーワイズの仕込み車!洗脳済みの大人・もしくはベンを絶望に落とすためにペニーワイズが見せた幻影。

 しかし、ここでベンは男を見せた。ヘンリーに反撃して森へ逃げ込みます。その時ヘンリーは父親から拝借したナイフを落としてしまい「オヤジに殺される!!」とかなり焦ってナイフを探します。動揺の仕方からいって、常日頃から暴力的な父親に支配・抑圧されていることが推察されます。その鬱屈が彼の過激ないじめにつながっていることは確かでしょう。

 ベンが走って逃げていった先では、ルーザーズクラブが今にも下水道管に入ろうとしていました。この下水道管がかなりでかい。少年たちを縦に二人分並べたくらいはある。そこから下水を川に垂れ流しているとか時代を感じすぎる。環境汚染甚だしいな。

 ルーザーズクラブはベンを助けて一旦町に戻ります。彼らが去った後の下水道管の前にパトリック・ホックステッターがやってきます。白くてほっぺた赤くて痩せてて背が高くて髪の毛が黒い。まるで若くて活動的なスネイプ先生みたいだ。彼の武器はスプレーとライターでできる簡易火炎放射機。下水道内で物音がしたため、ベンが中に隠れていると思ったパトリックは迷わず下水道管のなかへ入っていきます。つよい。

 でも、大人になりきれていない中途半端な精神状態の彼は、子ども判定されてペニーワイズに襲われて行方不明になります。

 さて、ベンを助けたルーザーズクラブですが、ベンを治療しようにも道具がありません。近くの薬局に行きましたが、必要なものを買うお金がありません。そこへ登場したのがベバリー。生理用品を買いにきたようです。アメリカの生理用品なのか、この当時の生理用品なのかわかりませんが、すべて紙製の箱に入っているのが驚きでした。ちなみにこの薬局、べバリーいじめの主犯の女の子の父がやっている店です。いじめてくる子どもの家で買い物なんてしたくないと思いますが、デリーは小さな町なので、そこしか薬局がないのかもしれません。悲しい。

 さて、ベバリーと出会ったルーザーズクラブ買い出し班は、困っていることをべバリーに伝えます。ベバリーはうまいこと薬局の店主の注意をひいて、その間に買い出し班が見事に万引きをキメて店を出ます。ついでにベバリーもたばこを万引きします。万引きはいけません。ダメ。絶対。

 さて、駆けつけて治療を開始します。治療をするのは潔癖症でいつも薬を飲んでいるエディです。それを始終はやし立てるリッチー。襲われたのってベンだったの、と驚くベバリー。ビルは好きな子に情けないところをみられて気落ち、ビリーはベバリーを「明日採石場で遊ぶからおいでよ」と誘います。

 ビリーは数年前、学芸会のお芝居でベバリーとキスをしたことがあり、今でも気があります。それはべバリーも同様。くぅ。青春がいいね!

 ベバリーが家に帰ると薄汚れた父親がどこに行ったのかとか何を買ったのかとかしつこくきいてくる。実はベバリーはこの父親に虐待を受けていたのだ。自分の女性性を捨てたくてべバリーはセミロングだった髪をしゃきしゃき切ってしまう。そして、あろうことかそれをそのまま下水に流してしまった!詰まるよ?!髪なんか流したらあっと今に詰まるよ? いろいろ緩くない? まあ、そこの下水にはS字カーブがついてないからすぐに詰まることはないと思うんだけど……。

 翌日、高い崖の上でツバとばしで遊ぶ子どもたち。誰が勝ちであるかをそれぞれの基準で主張します。なんか子どもが屁理屈をこねて言いあっているのがほほえましい。ようはこの崖から下の湖に飛び降りる一番手を決めていたのです。やいのやいの言っているあいだに、颯爽と登場したベバリーがサッと飛び降りてしまい、男子としてのメンツをつぶされたルーザーズクラブの面々はやっとこさ飛び降りる。

 かなり楽しい雰囲気で遊びまくる彼ら。私には理解できない。足がつかない水のなかでなんでそんなに楽しく遊べるの?! しかも、謎の生物(古代からの叡智を蓄えるデリーの守護神・巨大亀)に足を触れても怖がらないとか、正気?!

 その後、岩場で日向ぼっこ。スポブラにパンツという姿で日向ぼっこをするベバリーを思わずみちゃう男子面々。ビリーはベバリーに「その髪……」かわいいよ、と言い淀んだ隙にベンが「その髪似合ってるよ!」なんてサラっと言っちゃう。ベバリーは「ありがとう」なんて言っていたが、その実嬉しいかどうかはわからない。

 リッチーがベンのかばんをあさるとそこにはデリーの歴史資料が。ビリーは

「この町はやばい。大人の殺人・行方不明が全米の6倍ある。子どもだったらもっとだ」

なんて言う。そんなに大人も子どもも死んでるのに、よくこの町滅びないね! あっという間に少子化とかしそうだけど。登場人物をみる限り3人兄弟とかあんまりいないし。

 詳しい資料があるからうちに来る?とベンが誘うとみんな二つ返事でOk。とくに描写はないけど、初めて友だちを家に招くベンの嬉しさや興奮は想像に難くない。しかし焦りもある。家について、のんびり上がってくる友だちをしり目に、ベンは素早く部屋に走り込んでみられたらまずいものをクローゼットに放り込む。間一髪で友だち入室。

 デリーの資料や事件が壁一面に張られた部屋を「どう?かっこいいでしょ?」というベンに友だちは「オタクくさい」「ダサイ」と散々。子どもってこういう残酷なとこあるよね。ベンはあんまり気にせず資料の解説をする。

 デリーはもともとビーバー狩りの野営地から始まった。デリーの設立が許可された年の冬、最初の入植者である91名(だったかな?)はその年の冬に消えてしまった。原住民の仕業という説もあるが、争った形跡はなく、唯一の手掛かりは井戸のそばに落ちていた血のついた布切れだった。デリーの設立が許可された記事の絵にはなぞのピエロが描かれている。

 ビリーは井戸になにか原因があるんじゃないかと直感した。しかし、井戸の場所を尋ねてみるもベンは知らないようだった。

 その日、ルーザーズクラブの面々にピエロの魔の手が伸びる!!

 まずはエディ。エディは家に帰る途中、二―ボルト通りの井戸の家で伝染病患者の幻覚とピエロの姿をみた。このゾンビのような伝染病患者がいかにもつくりものっぽくて全く怖くないのが残念。その後にでてくる薄汚れた白い服のピエロのほうがよっぽど怖い。まあ、ピエロさんが本丸だから仕方ないか。ちなみに、エディがなぜかオカリナを吹いているのがかわいい。

 次にベバリー。家にいたベバリーは荷物のなかに見覚えのない絵葉書があるのを発見した。ベバリーは父親を警戒してバスルームにいって確認した。それはベバリーへの恋心を歌ったポエムが書かれていたが、差出人は書いてなかった。これはベンが仕込んだものだが、ベバリーはビリーがくれたものだと思った。そのとき、家の排水溝から自分を呼ぶ声がした。父親の部屋から金属製のメジャーを拝借して中に差し入れてみると、2m弱で止まった。それを引き出すと、髪の毛と血がついていた。そして排水口から髪の毛が出てきてベバリーを捕まえる。必死で叫んで父親に助けを求める。キャーなんてさけんでいるときに排水口から大量の血が噴き出してバスルーム中が真っ赤になってしまった!!やばい!このときベバリーは確実に血液が口の中に入ってる!!なんらかの感染症になっていないか心配である。もしかして、ピエロの生成した赤い液体は純度の高い健康的な血なのかな?

 すべてがすんだあとに父親が駆け付けてくる。赤いフィルムでも通して映したのかってくらい赤いバスルームだが、ピエロに洗脳されてるパパには全く血が見えないらしい。

 さらにはビリー。立派な家なのに雨漏り!うたたねしているところに雨水直撃!!

ちなみに、ビリーはなかなか上手なベバリーの似顔絵を描いて寝ていました。内向的なビリーの想いが伝わってくるね!この、雨漏りがベッドに攻め込んでくる感じは仄暗い水の底からでおなじみだね。それで、水で目が覚めたビリーは、雨漏りは気にすることはなかった。すごい。私ならあわててバケツとりにいくかベッドをずらす。ビリーがやったことといえば行方不明の弟の部屋で亀のレゴを持ってアンニュイな気分に浸ることだ。

 そこへ、弟の影が地下室へ走る。それをおいかけてビルは地下室にいく。地下室につくとなんと地下室は水深20cmくらいになってる! この地下室の排水設備はどうなってるんだ!! その先に、ゾンビな弟が不吉なことを叫んで、徐々にピエロが出てきて襲ってくる。すんでのところで地下室から脱出に成功したビリーであった。

 翌日、ベバリーはバスルーム掃除にルーザーズクラブを招集する。リッチーは見張りをしていろと言われる。この場合、仲間と楽しく血まみれのバスルームの清掃と、独りで寂しく草っぱらで見張り、どっちがいいかと問われたら、暇つぶしの道具があれば見張りがいい!

 ただ、バスルームの掃除がなかなか良い青春的な感じを出してくれる。みんなで一つのことをやり遂げるっていうのはいいよね。掃除も結果がわかりやすくてすがすがしいし。

 ちなみにこのとき、ビリーとベバリーが良い感じになっているのを寂しそうに見つめるベンが良い!!ちなみに、このときベバリーはビリーに気がある雰囲気を出す。ついでに絵葉書に書いてあったポエムを口に出してみたが、ビリーが知らない風だったのでちょっと残念そう。ビリーはベバリーのひどいうわさは信じてない、仲間として歓迎すると伝える。

 帰り道、黒人マイクがヘンリーバワーズ一行に襲われているのを発見したルーザーズクラブは、ベバリーの正義感に押されてマイクをたすけることにする。マイクは川辺で客に届ける途中だったなまにくを食べるように頭を抑えつけられていた。石を投げてそれを助け、事態は川を挟んでの投石合戦に至った。確実に人数の多いほうに有利。無事に勝利して、マイクをルーザーズクラブに迎えた。

 その後、みんなでお祭りに。また新しい子どもが行方不明になった。そこで、ベンがデリーでの大きな事件・惨劇は27年おきで、1年ぐらい事件をおこして眠りにつく。マイクのじいちゃんによると「デリーには邪悪なやつがいて、その街で起こるすべての悪いことはそいつにつながっている」という。みんなで不吉なことがあったことを共有する。ビリーはジョージィ、エディは伝染病患者、スタンリーは不気味な絵画の女。ただし、マイクは助けを求める焼けただれた手。しかしリッチーだけは何もみていない。ちなみにリッチーはピエロが怖いらしい。

 その足でか、後日か知らないが、みんなでビリーの家の車庫に集合。ここでベンのもっていたデリーの地下水路の地図と町の地図をプロジェクターで合わせる。そのことで二―ボルト通りの「井戸の家」が原因ではないかと思いいたる。反抗的なやつらを一度にたたけるこんなチャンスをペニーワイズが見逃すはずはない。釘を刺しとけとばかりに、ペニーワイズが襲ってくる!!! 暗いところは注意ですね! すんでで車庫のシャッターを開けてペニーワイズを退けることに成功。怖かったーとビリーに抱きつくベバリー。みんなでブルってるとおきにビリーが勇ましく宣言。

「二―ボルト通りの井戸の家に行こう!」

「マジかよ?!」

 一同唖然。観客である我々も唖然。ビリーは勇気がありすぎだ! むしろ蛮勇。しかし、それがカッコイイ。

「夏休みだから楽しいことしたい」

というもっともな意見は

「夏だなんて、二度というな!!」

とリジェクト!!! 多数決では負けているが、ビリーはルーザーズクラブのリーダーだ。チャリに乗って一目散に井戸の家に走り去る彼をみんなは必死で追いかける。

 ちなみに、彼ら乗ってきたチャリをいちいち道の脇に行儀よく並べて立てて鍵をかけるなんてことはしない。豪快に道の真ん中に乗り捨てる。

井戸の家の前でビリーを止める一同だが、ビリーの演説に心を打たれて突入を決意する。

さあいくぞ、とビリーが進むのを止めるスタンリー。

「見張りが必要じゃないかな?」

それを受けてビリー

「ここに残りたい人?」

というと、ベバリー以外の全員が手を挙げる。そこがなんだか面白い。

毎回思うけど、こういう家は探索するよりとりあえず燃やしちゃったほうがいいと思うんだよね。呪怨の家しかり。燃やそうぜ?

 ところで、家の中にはリッチーとエディとビリーの3人で入ることに。家に入るとピエロからのジャブ。リッチーが行方不明になった体のチラシでリッチーをビビらせる。行方不明の少女の助けを求める声で3人を2階に誘い込む。エディを誘う声でエディを足止めし、先に進んだ2人を部屋に閉じ込めて分断。エディは伝染病患者の幻覚に襲われて気を失って1階に落下。

 必死でドアを叩くビリー。一方リッチーはエディの声に誘われてピエロ部屋に閉じ込められる。ピエロ部屋の真ん中には棺桶がある。ゲーム少年のリッチーは部屋に配置された棺桶を覗かずにはいられない。棺桶の中には精巧なリッチー人形がいた。いきおいつけてその棺桶を閉じると、すごい勢いで棺桶があいて飛び出すペニーワイズ。これにはびっくり。慌てて逃げるリッチー。日本のホラーに出てくる大人だったら腰を抜かして動けなくなっているところだが、子どものバネは素晴らしい。逃げると同時にドアがあいてピエロ部屋から脱出。

 その部屋には偽物のエディがいてつば飛ばししよう、とかいいながら、触ったら死にそうな液体を出して迫ってくる。と同時に下にいたエディが目をさましたところをペニーワイズが襲わってさんざんもったいぶって怖がらせる。それもこれもより純粋で大きな恐怖を食するためだ。

 偽物エディから逃げたビリーとリッチーは「全然怖くない」「怖い」「すっごく怖い」の3択扉を突きつけられた。「全然怖くない」のドアを開けると、下半身のないベティがいて驚いてドアを閉めた。これは幻覚だ!!とビリーが言い切ってまたドアを開けると、ただの廊下が続いていた。エディの助けを求める声で一階に駆けつける二人。

 エディを襲っていたペニーワイズが振り向いて「私はリアルさが足りない?」とかいいながら襲ってくる。そこでやっと外にいたメンバーが助けに入ってくる。ベバリーの好闘で一旦下がるペニーワイズ。

「ここで逃がすわけにはいかない!」

といって追いかけるビリーを

「おいっマジかー!!」

という観客の声を代弁したリッチーの声が追いかける。

 ペニーワイズはずるずると地下の井戸に下がっていった。

 ここで一旦屋敷を脱出。

 エディを家に送り届けると、病んでるエディママに絶交を言い渡される。「襲われた!」と訴えるがきき届けられない。残念ながら当然である。遊んでたら骨折とかやばい。

 母親を見送った後で、

「井戸をみた! 今度は準備して行こう!」

というビリーに

「いやだ!次なんかない。お前イカれてる!」

と反対する面々。私も同感だ。擁護するのはベバリーだけ。

「ジョージーは死んだ! 俺たちも死ぬことになるぞ!」

というリッチーに、ビルは

「ジョージーは死んでない!!取り消せ!!」

とすごい剣幕で怒る。ジョージーの死に関しては過敏に反応する。殴り合いに発展する。

「仲間割れさせられてる。みんなで一緒にいないと!」

というベバリーだったが、

「俺は一人で勝手に生きるよ」

といってリッチーが去ったのを皮切りにそれぞれ帰っていく。

 それぞれ一人で夏休みを過ごす。

 そして8月。家で銃で遊んでいたヘンリー・バワーズは父親に「銃の手入れをしろといったはずだ」と恫喝し、足元に玉を撃ち込んだ。ヘンリーは怖がってビクビクする。

しばらく車の脇でしょんぼりしていたヘンリーだったが、郵便ポストに赤い風船を見つける。ポストをみてみると、森でなくしたナイフが入っていた。それをもって家に入ると、家ではソファーに座ったまま父親が寝ていた。テレビではピエロチャンネルが放映されていて、ヘンリーに殺せ!という。その声に導かれてヘンリーは父親を殺害。そのうえテレビが「皆殺し!皆殺し!」なんていうもんだから大変。ルーザーズクラブのやつらを始末しに出発する。そのあと再登場したときのヘンリーは顔面の返り血が増えているので、車で待ってた不良仲間ABも殺してしまった模様。これは未公開映像で確定事項になっている。

 そのころ、ベバリーはビリーと遊びに出かけようとしたところを父親に止められる。今まで父親を怖がって反抗できなかったベバリーだが、ついにキレて父親をぶん殴って昏倒させた。せっかく父親の恐怖を克服したというのに、ベバリーの家に派遣したピエロの眷属がやられちゃったので、しょうがなく派遣元が事態の収拾に駆けつけた。つまりはペニーワイズが直接やってきてベバリーを誘拐。バスルームに「逆らうなら殺すぞ」的なメッセージをのこす。それをみたビリーは、頭から血を流して倒れているベバリーパパはマルっと無視して慌てて家を出る。

 真っ先に向かったのはリッチーのところ。ゲーセンでストリートファイターをやっていたリッチーに「ベバリーが襲われた!」というビリー。かなり行きたくなさそうな表情のリッチーだったが、結局協力してくれる。エディは電話で呼び出し。エディはママの制止を振り払って薬を捨てて家を出る。ルーザーズクラブ全員集合!

 みんなで井戸の家に乗り込もう! 何度も言うが、とりあえず外側の家だけでも燃やしてしまって井戸を露出させてからでもよくね? 井戸の家に入っていく面々をじっと見据えるヘンリー。

 家に入るのをためらうスタンリーを説得するのはビリー。こういう時はどもらない。吃音ってそういうところあるよね。地下にいくとでっかい井戸がある。いったいこの深さの井戸からどうやって水をとっていたのか。ちょうどよくあった縄をつかって井戸を降りる。途中にあった横穴に入る。ふつうにやってるけど、かなり高等技術だよね。体力も筋力もいる。みんなすごい。わたしならできないかも。でも、子どもの頃は登り棒をすいすい上がってたから、子どもの体力と体重なら十分いけるのかも。

 その頃ベバリーは謎の暗いところで目をさます。そこには「踊るピエロ・ペニーワイズ」のサーカス小屋があった。そのうえにはたくさんのこどもやその破片が浮いていた。上には日の光が見える。日の光が見えるってことは外から見えるってことじゃない? この光景。一番ちかい出入り口をあけようとしたら、ペニーワイズのサーカスが始まった。なかなかコミカルな動きで踊っているペニーワイズから逃げようとしたら、案の定つかまる。

「あんたなんかこわくない!」

というと、

「これでどうかな?」

とペニーワーイズが口を広げる。向こうって歯がいっぱいあるのを恐ろしい怪物の象徴として使うよね。口にはとがった歯がいっぱい。助けを求める慟哭が響く。そして、口の奥にはオレンジ色の三つの光。ベバリーの目の色が濁って意識をなくす。

 そのころ入口の井戸ではみんなが降りてあとマイクだけってなったところで、ヘンリー・バワーズがやってきてマイクを襲う。しかし、マイクの逆鱗に触れてマイクのタックルされ、ヘンリーは井戸の底へと落ちてしまった。そんな彼にリッチーのひと言。

「マジかよ!」

 マイクが降りてくるのを見守っていると、スタンリーがベバリーの声に誘い出されて一人にさせられた。気づいたころには遅い。みんなで探しまわっているとスタンリーの叫び声が聞こえた。声の方向に行くとスタンリーが顔の崩れた女にかみつかれていた。

 とりみだして泣き叫ぶスタンリーをみんなで必死に慰める。このシーンの撮影に三日かかったらしい。みんなでスタンリーを囲む会をしているうちに、ビリーがジョージーの幻影に誘い出されてしまった。

 ジョージーの幻影を追いかけたビリーはベバリーがいた場所(井戸の再奥)までたどり着いた。するとそこにはベバリーが浮いている! そんなベバリーはさておき、奥にいるっぽいジョージーをビリーは追いかける。

 必死にビリーのあとをおいかけるルーザーズクラブもついに再奥へ到着。こちらはちゃんとベバリーが浮かんでいることにびっくりし、ベバリーを降ろそうと努力する。ひっぱると降りてくるが気をうしなったまま。ベンがキスをすると、一同はドン引きするが、ベバリーは目を覚ます。二人でポエムを言いあって心が通じ合う。マイク、ベン、リッチー、ベバリーで抱き合ってほっとしあうが、それを離れてみているスタンリー。加わらずにビリーを探すエディ。

 その先では、ジョージーとビリーが会話していた。いなくなったときのままのジョージーに「おうちに帰りたい。大好きだよビリー」と言われて泣きだすビリー。

「ずっと探してた。お前に会いたかった。僕も大好きだ」

といってジョージーに近づくビリー。抱きしめて犠牲になるかと思いきや、

「でもお前は偽物だ」

といって、マイクのもってきていた屠殺用の銃で頭を射抜く。するとジョージーはペニーワイズに変化。ルーザーズクラブでピエロをやっつけようとするが、基本的に腕力で叶わないので一人一人投げられる。そしてビリーだけ確保。

 そして、「お前たちを全員殺すか、ビリー一人だけ連れて行き、お前たちは帰って幸せに暮らせ」という。

ビリーは「行って!巻き込んでごめん!逃げて!」という。

ベバリーは「逃げるなんてできない」というが、動けない。ここでしゃべれるのが普段からペラペラしゃべっているリッチー。

「ぼくは死にたくないっていったはずだ!それをビルが無理やりつれてきた!僕を殴って下水の中を歩かせて、いかれた家に連れ込んだ! 今度はこのピエロを殺せって言うんだ!」

 なんかここは胸が熱くなるね。一番軽薄に見えるリッチーが熱い友情を見せてくれる。

ルーザーズクラブへようこそ!」

という掛け声も気が利いている。それでピエロリンチタイム。みんなそれぞれの武器でピエロに殴りかかる。リッチーが木製バットで殴りかかり、それを排水管でマイクが援護。ピエロもそれぞれのトラウマで攻撃してくる。マイクが焼けただれた手の幻影に捕まると、サッと武器を拾ったスタンリーがピエロを殴って撃退。ヤバイ顔の女が襲ってくるのをスタンリー自ら殴る。ピエロに掴みかかったベンに黒こげエッグマンが襲いかかる。一番笑えるのがビルが鉄鎖を拾ってピエロを殴打するところ。一番スカッとするのが、口から出した汚水を吐きかけられたエディが「お前をぶっ殺してやる!!」といって殴るところだ。このさんざん怖がらせられてきた子どもたちによるトラウマ克服とピエロリンチがかなりスカッとする。怖いものがなくなったものをペニーワイズは襲えない。

 最後にビルが「お前の負けだ。飢えが待っている」と言い渡すと、ペニーワイズは「これが恐怖」と言い残して井戸の底のさらに底へと落ちて行った。

 すると、宙に浮かんでた子どもたちがゆっくりおりてくる。ビルはジョージーの来ていた黄色い雨合羽を見つける。それに真っ先に寄り添うのがリッチー。ビルはついにジョージーの死を受け入れることができた。いつも調子に乗って皮肉を休むことなくしゃべり続けて軽そうなリッチーのこの行動に結構うるっとくる。そういえばビルが真っ先に声をかけたのはリッチーだし、最後のシーンで隣に座ってたのもリッチー。ビルはリッチーと一番仲が良いのかな。

 その後、明るい日の下で車座になっているルーザーズクラブ。ベバリーは気を失っている間、未来をみた気がすると話している。「それ」がまだ死んだかは分からない。もし、27年後、再びそれが出てきて事件を起こし始めたら、集まって退治しようと約束し、その証として手のひらに傷をつける。

 そしてひとり、またひとりと抜けていく。ベンが名残惜しそうにうろうろしていたが、諦めて去る。

ポートランドにいくの」

というベバリー。立ち去る彼女をビルが追いかけてキスをする。ベバリーは微笑んでキスをし返す。しばし見つめ合う二人。

「じゃあね」

といって去る。それをみつめるビル。青春だ!!!!!!!!

「IT 第一章 完!!!」

 ところで、あのあとどうなったんだろう。警察に通報したところでこんなところまで駆けつけてくれるだろうか。あんなに死体が見つかったらかなりの事件になるし、全米が騒ぐと思う。子どもたちの死体は放っておいてそれでおしまいにしちゃったのかな。

それにしてもいい映画だ!

Blu-ray買ったかいがあってなんどもみちゃう。何度も観てると全く怖くないしね!

怖さっていうのは予測不可能性にやどるものなんだね。

だから、旧ITを観たいけど、これをみるとITの第二章の初見の怖さが薄れるかもしれないから観られない!

 第二章が楽しみすぎるっ